特許活用ガイド

神奈川県の特許出願支援制度 — 研究開発型企業向け

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この記事のポイント

神奈川県の研究開発型企業向け特許出願支援制度を解説。殿町地区やかながわサイエンスパークの知財支援、助成金情報をまとめました。

神奈川県 — 研究開発拠点の知財戦略

神奈川県は、川崎市殿町のキングスカイフロント、横浜市のみなとみらい地区、相模原市の相模原ICなど、多くの研究開発拠点を有しています。大企業の研究所やバイオベンチャーが集積し、研究成果の知財化が活発に行われています。

神奈川県の知財支援機関

神奈川県知的財産支援センター

神奈川県が設置する知財支援の中核機関です。

サービス内容費用
知財相談弁理士による無料相談(月複数回)無料
知財セミナー出願実務、戦略、ライセンスなど無料
専門家派遣企業への知財専門家派遣無料(回数制限あり)
情報提供知財関連ニュース・イベント情報無料

かながわサイエンスパーク(KSP)

KSPにはインキュベーション施設が併設されており、入居企業は知財に関する手厚い支援を受けられます。弁理士事務所もKSP内に入居しており、気軽に相談できる環境が整っています。

INPIT知財総合支援窓口(神奈川)

横浜市内に設置された国の知財総合支援窓口では、あらゆる知財相談に無料で対応しています。

研究開発型企業の知財課題

大学・研究機関との共同研究

神奈川県内には、横浜国立大学、慶應義塾大学(湘南藤沢)、理化学研究所などの研究機関が多数あります。共同研究における知財の取り扱いは慎重に設計する必要があります。

課題対策
発明の帰属共同研究契約で事前に取り決める
実施権の範囲独占的実施権か非独占かを明確にする
秘密保持NDAの締結と情報管理体制の構築
公表のタイミング出願完了後に論文発表する段取り

ライフサイエンス分野の知財

殿町地区(キングスカイフロント)はライフサイエンス分野の研究開発拠点です。この分野の知財には以下の特徴があります。

  • 特許期間延長: 医薬品は行政審査の期間分、特許期間を最大5年延長できる
  • 用途発明: 既知の化合物でも新しい用途を発見すれば特許になる
  • 数値限定発明: 有効成分の濃度範囲などを限定した発明
  • バイオ特許: 遺伝子配列、抗体、細胞に関する特許

神奈川県の助成金制度

外国出願費用助成

神奈川県産業振興センターを通じた外国出願費用の助成制度があります。

  • 助成率: 対象経費の1/2以内
  • 上限額: 1企業あたり300万円
  • 対象: 神奈川県内の中小企業

知財経営推進事業

知財を経営に活かすための戦略策定を支援する事業です。専門家チームが企業に入り、知財ポートフォリオの分析から戦略立案までをサポートします。

活用のポイント

研究開発の初期段階から知財を意識する

研究テーマの設定段階で先行技術調査を行い、特許の取得可能性を見極めましょう。研究開始後に先行技術が見つかると、研究方針の変更を余儀なくされることがあります。

ポートフォリオ戦略の構築

単独の特許では十分な保護が難しい場合でも、関連する複数の特許を組み合わせることで強固な参入障壁を構築できます。

秘密管理体制の整備

全ての技術を特許出願するのではなく、ノウハウとして秘密管理する技術も選別しましょう。特に製造条件やプロセスパラメータは、営業秘密として管理した方が有利な場合があります。

まとめ

神奈川県は研究開発型企業が集積する日本有数のイノベーション拠点です。充実した知財支援制度を活用し、研究成果を確実に権利化しましょう。まずは神奈川県知的財産支援センターの無料相談から始めることをお勧めします。

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