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特許異議申立ての手続き — 他社の不当な特許を取り消す方法

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この記事のポイント

特許異議申立て制度の手続き、要件、無効審判との違いを解説。他社の不当な特許を取り消すための実務知識をPatentMatch.jpがお届けします。

他社が取得した特許が、先行技術に照らして本来登録されるべきではなかった——そんなとき活用できるのが「特許異議申立て」制度です。2015年に再導入されたこの制度は、無効審判よりも手軽に特許の有効性を争える手段として注目されています。


特許異議申立て制度の概要

制度の沿革

特許異議申立て制度は2003年に一度廃止されましたが、2015年4月に再導入されました。付与後異議申立て制度として、特許掲載公報の発行日から6ヶ月以内に申し立てることができます。

無効審判との比較

項目特許異議申立て無効審判
申立人何人も可能利害関係人のみ
期間特許掲載公報発行から6ヶ月以内期限なし(設定登録後いつでも)
審理方式書面審理が原則口頭審理が原則
審理主体3名または5名の審判官(合議体)3名または5名の審判官(合議体)
結果維持決定 or 取消決定不成立審決 or 無効審決
不服申立て取消決定に対し知財高裁へ出訴可審決に対し知財高裁へ出訴可
費用16,500円 + 請求項数 × 2,400円49,500円 + 請求項数 × 5,500円

異議申立ての要件と手続き

申立て可能な理由

以下の理由で特許異議を申し立てることができます。

  • 新規性の欠如: 出願前に公知の技術であった
  • 進歩性の欠如: 当業者が容易に想到できた
  • 記載要件違反: 明細書の記載が不十分
  • 先願違反: 同一発明について先行出願が存在
  • 拡大先願違反: 先行出願の明細書に記載された発明と同一
  • 条約違反: パリ条約等の国際条約に違反

申立書に記載すべき事項

  1. 申立ての趣旨: 「特許第○○号の請求項○に係る特許を取り消すべき」
  2. 申立ての理由: 取消理由の具体的な主張
  3. 証拠方法: 引用文献(先行技術文献)のリストと説明

手続きの流れ

ステップ内容期間目安
1異議申立書の提出特許掲載公報発行から6ヶ月以内
2方式審査数週間
3審理開始
4取消理由通知(必要な場合)審理開始から数ヶ月
5特許権者の意見書・訂正請求通知から60日以内
6決定(維持 or 取消)申立てから平均6〜12ヶ月

効果的な異議申立ての戦略

先行技術調査のポイント

異議申立ての成否は、いかに強力な先行技術文献を発見できるかにかかっています。

  • J-PlatPat: 日本の特許・実用新案を横断検索
  • Espacenet: 欧州特許庁のデータベースで国際的な先行技術を調査
  • Google Scholar: 学術論文レベルの先行技術も有効
  • 非特許文献: 業界誌、カタログ、展示会資料なども証拠になる

複数の引用文献の組み合わせ

進歩性欠如を主張する場合、主引用文献と副引用文献を組み合わせた論理構成が重要です。審査官が見落とした文献の組み合わせや、新たな視点からの進歩性否定ロジックを構築します。


異議申立てが認められた場合

取消決定の効果

取消決定が確定すると、特許権は初めから存在しなかったものとみなされます(遡及効)。これにより、その技術は自由に実施可能となります。

特許権者の対抗手段

特許権者は取消理由通知に対して以下の対応が可能です。

  • 意見書の提出: 取消理由に対する反論
  • 訂正請求: 特許請求の範囲の訂正(減縮等)

実務上の活用シーン

  • 競合他社の特許監視: 自社事業に影響する特許の早期チェック
  • ライセンス交渉の材料: 異議申立て可能な弱点を交渉材料に活用
  • FTO(Freedom to Operate)の確保: 事業の自由度を確保するための積極的な権利排除

特許異議申立て制度は、コスト効率よく不当な特許を排除できる有力な手段です。PatentMatch.jpでは、特許の有効性評価やマッチングに関する情報を提供しています。

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