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PPH(特許審査ハイウェイ)活用ガイド — 海外特許を早く安く取得

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この記事のポイント

PPH(特許審査ハイウェイ)の仕組みと活用方法を解説。日本での特許登録実績を活かして海外出願の審査を加速する実務手順を紹介します。

海外で特許を取得する際、審査に2〜5年かかることも珍しくありません。PPH(Patent Prosecution Highway)を活用すれば、日本での審査結果を海外の特許庁と共有し、審査期間を大幅に短縮できます。

PPHの基本的な仕組み

PPHは、2国間または多国間の特許庁が連携して審査を効率化する制度です。一方の特許庁で「特許可能」と判断された請求項について、他方の特許庁が優先的に審査を行います。

日本特許庁(JPO)は世界40カ国以上の特許庁とPPH協定を締結しており、主要国のほとんどをカバーしています。

PPHのメリット

審査期間の短縮: 通常2〜3年かかる審査が、6ヶ月〜1年程度に短縮されるケースが多いです。

特許率の向上: PPH利用時の特許率は非利用時と比べて10〜20ポイント高い傾向があります。先行する審査結果が参照されるためです。

コスト削減: 拒絶理由通知への応答回数が減るため、代理人費用を節約できます。

PPHの種類

通常型PPH: 日本で特許査定を受けた後、対応する海外出願でPPH申請。

PCT-PPH: PCTの国際段階で肯定的な見解書を受けた場合、国内移行先でPPH申請。

PPH MOTTAINAI: より柔軟な要件で利用可能。パテントファミリー内の任意の出願の審査結果を利用できます。

申請手順

  1. 日本で特許査定(または肯定的な審査結果)を受ける
  2. 海外出願先の特許庁にPPH申請書を提出
  3. 日本の審査結果、請求項の対応関係表、翻訳を添付
  4. 海外特許庁が優先的に審査を開始

注意点

PPH申請時の請求項は、日本で特許された請求項と「十分に対応」している必要があります。海外出願で大幅に異なる請求項を追加する場合、PPHの恩恵を受けられない可能性があります。

まとめ

PPHは海外特許取得の「高速道路」です。日本で早期に特許を取得し、その実績を活かして海外展開を加速させましょう。

PPH申請自体は多くの特許庁で無料です。ただし、対応関係表の作成や翻訳など、代理人に依頼する実務費用は別途かかります。

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