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トルコの特許制度と出願の実務ポイントをPatentMatch.jpがお届けします。
トルコ特許制度の概要
トルコはGDP世界第17位、人口8,500万人の市場であり、欧州とアジアの架け橋として戦略的に重要な位置にあります。2017年の知的財産法(産業財産法6769号)の施行により、知財制度が大幅に近代化されました。
制度の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 管轄官庁 | TÜRKPATENT(トルコ特許商標庁) |
| 特許期間 | 出願日から20年 |
| 実用新案 | 出願日から10年 |
| 審査請求期限 | 出願公開から15ヶ月以内 |
| 公用語 | トルコ語 |
| EPC加盟 | 非加盟(欧州特許の有効化は可能) |
トルコ特許の特徴
1. 欧州特許の有効化
トルコはEPC(欧州特許条約)の非加盟国ですが、2000年の拡張協定により欧州特許をトルコで有効化できます。トルコ語翻訳の提出が必要です。
2. 無審査特許の廃止
2017年の法改正により、従来の無審査特許制度が廃止されました。現在はすべての出願が実体審査を経て登録されます。
3. 実用新案の活用
実用新案は方法発明を除く物の発明に適用され、無審査で登録可能です。進歩性要件も緩和されています。
出願の実務ポイント
- 翻訳: トルコ語翻訳は出願時に提出
- 代理人: 外国出願人はトルコ国内の弁理士の選任が必要
- 年金: 出願日から2年目以降に年金納付
- PPH: JPOとの間でPPHプログラムが利用可能
主要産業と出願分野
| 産業 | 特許出願テーマ |
|---|---|
| 自動車 | EV・バッテリー技術 |
| テキスタイル | 機能性繊維、染色技術 |
| 防衛 | 無人機、通信技術 |
| 医薬品 | ジェネリック、バイオシミラー |
| 建設 | 耐震技術、建材 |
知財戦略のポイント
- 欧州特許との連動: 欧州出願からトルコへの有効化を検討
- 実用新案の戦略的活用: 小規模改良の迅速な権利化
- 中東・中央アジアのハブ: トルコを拠点とした広域戦略
- 模倣品対策: 税関登録と行政執行の活用
トルコは欧州・中東・中央アジアを結ぶ知財戦略の重要拠点です。