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大学発ベンチャーがTLOと連携して特許を活用する方法をPatentMatch.jpがお届けします。
大学発ベンチャーと特許
大学発ベンチャーの多くは、大学で生まれた研究成果(特許)をコア技術としています。大学からの技術移転を適切に行うことが事業の基盤となります。
TLO(技術移転機関)の役割
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 発明の評価 | 研究成果の特許性・市場性を評価 |
| 特許出願 | 大学名義での出願手続き |
| ライセンス交渉 | ベンチャーへの実施許諾交渉 |
| 権利維持 | 年金管理、ポートフォリオ管理 |
| マッチング | 企業と大学研究者の橋渡し |
大学から技術を移転する方法
1. ライセンス契約
大学が特許を保有したまま、ベンチャーに実施許諾を行う最も一般的な形態です。
- 専用実施権: ベンチャーの独占的な実施を保証
- 通常実施権: 他社にもライセンス可能
- 対価: ロイヤルティ(売上の2〜5%が目安)+ 一時金
2. 特許権の譲渡
大学からベンチャーに特許権を完全に移転する方法です。対価は一括払いが多いですが、ベンチャーにとって初期負担が大きくなります。
3. 共同出願
大学の研究者とベンチャーが共同で発明を行い、共同出願するケースです。持分や費用分担を契約で明確にする必要があります。
注意すべきポイント
1. 権利の帰属
- 大学の知財ポリシーを確認する
- 教員の発明は「職務発明」として大学に帰属する場合が多い
- 学生の発明は扱いが異なることがある
2. 論文発表との調整
研究者は論文発表を希望しますが、特許出願前に公開すると新規性を喪失します。
| 対策 | 詳細 |
|---|---|
| 出願後に発表 | 出願日を確保してから論文投稿 |
| 新規性喪失の例外 | 日本では12ヶ月以内の自己公表に適用可能 |
| 秘密保持期間 | TLOとの間で論文発表時期を調整 |
3. 利益相反の管理
教員がベンチャーの役員を兼務する場合、大学の利益相反ポリシーへの対応が必要です。
活用できる支援制度
- NEDO: 研究開発型ベンチャーへの助成金
- JST: 大学発新産業創出プログラム(START)
- INPIT: 知財総合支援窓口での相談
- 中小企業庁: 知財関連の補助金
大学の知的財産を最大限に活用するには、TLOとの良好な関係構築が不可欠です。