ライセンス実務

IoTデバイスの特許ライセンス:通信規格SEPとデバイスメーカーの交渉実務

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この記事のポイント

IoTデバイスに関する特許ライセンスの実務を解説。Wi-Fi、Bluetooth、LTE/5Gの標準必須特許(SEP)ライセンスの交渉ポイントを紹介します。

IoTデバイスの急速な普及に伴い、**通信規格の標準必須特許(SEP)**に関するライセンス問題が深刻化している。低価格のIoTデバイスに対して、スマートフォンと同様のロイヤリティを要求される事態が増えているのだ。


IoTデバイスとSEP問題

通信規格関連するSEP保有者IoTでの利用例
Wi-Fi(802.11)Qualcomm、InterDigitalスマートホーム、産業用IoT
BluetoothNokia、Ericssonウェアラブル、ビーコン
LTE/5GQualcomm、Nokia、Samsungコネクテッドカー、遠隔医療
NB-IoTHuawei、Ericssonスマートメーター、物流追跡

IoTデバイスのSEP課題

課題内容
ロイヤリティの重層化複数の通信規格を搭載し、それぞれにSEPライセンスが必要
価格との不均衡数百円のセンサーデバイスに数ドルのロイヤリティ
FRAND条件の不明確さIoTデバイスに適用すべきFRANDレートが未確立
ライセンス階層の問題チップレベル vs デバイスレベルのライセンス

ライセンス交渉のポイント

ポイント内容
ライセンス階層の選択チップレベルのライセンスを主張(最小販売単位理論)
ロイヤリティベースの交渉製品価格に対する割合ではなく定額制を交渉
パテントプールの活用Avanci等のIoT向けパテントプールに加入
複数規格のバンドルWi-Fi + Bluetooth + LTEの一括ライセンス

Avanciパテントプール

項目内容
対象コネクテッドカー、IoTデバイス
参加SEP保有者Qualcomm、Nokia、Ericsson等40社以上
ライセンス条件デバイスあたり定額(車両向け:15-20ドル/台)
メリット個別交渉不要、予測可能なコスト

まとめ

IoTデバイスのSEPライセンスは、従来のスマートフォン向けとは異なるフレームワークが必要だ。パテントプールの活用と、デバイス特性に応じたFRANDレートの交渉が重要である。

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