この記事のポイント
破産企業が保有する特許を取得する方法と注意点を解説。管財人との交渉、競売手続き、デューデリジェンスのポイントを紹介します。
破産企業の特許資産は、通常価格の30〜70%程度で取得できる可能性があり、戦略的な知財取得の機会です。しかし、破産手続き特有のリスクも存在するため、慎重なアプローチが必要です。
破産時の特許の扱い
企業が破産すると、特許権を含む全資産が「破産財団」に組み込まれます。破産管財人がこれらの資産を換価(売却)し、債権者への配当に充てます。
特許取得の方法
管財人との直接交渉
管財人に対して直接買い取りの意向を表明します。管財人は「最も高い価値で換価する」義務があるため、公正な価格での提案が必要です。
競売(入札)
管財人が入札方式で売却する場合、入札に参加します。複数の買い手候補がいる場合は競争入札になります。
事業譲渡の一部として
破産企業の事業全体または一部門を譲り受ける際に、特許もセットで取得するケースです。
デューデリジェンスの重要ポイント
年金の支払い状況: 破産企業は年金を滞納している可能性があります。年金不払いで権利が消滅していないか確認が必要です。
既存ライセンスの有無: 第三者にライセンスされている場合、そのライセンス契約は破産後も存続する場合があります。
共有者の存在: 共同出願の特許の場合、共有者の同意が得られないと譲渡できません。
訴訟の係属: 特許に関する訴訟(無効審判、侵害訴訟)が係属中の場合、そのリスクを評価する必要があります。
価格の目安
破産案件の特許は、通常取引価格の30〜70%程度で取得できることが多いです。ただし、技術的に価値の高い特許には多くの買い手が集まり、通常価格に近い水準になることもあります。
まとめ
破産企業の特許取得は割安な機会ですが、通常以上のデューデリジェンスが必要です。知財弁護士と連携して、リスクを十分に評価した上で取引を進めましょう。